工事完了報告書を「作業依頼書のQRを読んで撮影するだけ」でほぼ自動作成する

クライアント概要

賃貸管理会社(中小〜中堅規模)。入居者からの修繕依頼・原状回復・設備交換などの工事が日常的に発生し、その都度オーナーへ「工事完了報告書」を提出する運用でした。工事は協力業者・自社の工事担当者が行い、後日その写真を集めて、事務所の担当者が報告書を 1 件ずつ手作業で作成。写真の選定・貼り付け・体裁調整・オーナー宛のレイアウトまで、地味だが時間のかかる定型作業が積み上がっていました。

課題(Before)— 1 件 20 分の手作業、写真集めと報告書づくりが別工程

工事完了報告書は「毎回発生する」「オーナーの信頼に直結する」「でも売上に直結しない」という、後回しにされやすいバックオフィス作業の典型でした。

導入前の現場で起きていたこと:

  • 協力業者・工事担当者から写真を集め、事務所で改めて報告書を作る二度手間
  • 報告書 1 件あたり約 20 分(写真の選定・貼り付け・工事内容の転記・体裁調整)
  • どの案件のどの写真かを人が突き合わせていて、取り違え・貼り間違いが起きる
  • 担当者ごとに体裁・写真の並べ方が違い、報告書の品質にばらつき
  • 市販の現場アプリ・報告書 SaaS も検討したが、月額費用が積み上がる/自社の様式に合わない

「報告書づくり」は売上にはつながらない一方で、工事が増えるほど人手を圧迫し、オーナー対応のスピードと品質を静かに削っていました。

なぜネクシア・プロパティに依頼したのか(Why NEXIA)

市販の現場報告 SaaS・パッケージソフトも比較した上で、ネクシア・プロパティを選んだ理由は次の 3 点でした。

  • 既存の SaaS・パッケージに頼らず、安価に自社仕様で作れる — 月額のかかる出来合いツールに業務を合わせるのではなく、ノーコード+自社実装で「自社の報告書様式・運用」に合わせて作れる。ベンダーロックインもない
  • 作業者の動線から設計する — 協力業者や工事担当者に新しいアプリの操作を覚えさせない設計。普段渡している作業依頼書に QR を載せ、読んで撮るだけにする
  • 設計・実装に加えて運用まで引き受ける — 生成・保管・通知までを一括で運用代行(マネージドサービス)するため、社内に新しい運用負担が増えない

施策(How)— 作業依頼書の QR を読んで撮影するだけ

要件定義 → 段階的に拡張する方針で、作業者の動線そのものを変える構成にしました。

[ 協力業者・工事担当者への作業依頼書(案件ごとに QR を付与) ]
Step 1: 作業者が作業依頼書の QR をスキャン
  • 普段渡している依頼書の QR をスマホで読むと撮影画面が起動
  • どの物件・どの工事かは依頼書(案件)に紐付け済み(選び直し不要)
Step 2: 作業者は写真を撮るだけ
  • 工事箇所の写真をその場で撮影
  • 物件・オーナー・工事内容は案件情報から自動補完
  • 作業者の手入力はほぼゼロ・専用アプリの習熟も不要
Step 3: 報告書がほぼ自動で組み上がる
  • 撮影した時点で報告書の下書きがほぼ完成
  • 体裁はテンプレートで固定(担当者差をなくす)
Step 4: 生成・保管まで自動
  • PDF 化してクラウド(Google Drive)へ自動保管
  • 報告月・オーナー別フォルダへ整理、台帳に生成済みフラグ
作業者は「QR → 撮影」だけ。事務所での報告書づくりが消える

ポイント1: 作業者の操作を「QR を読んで撮るだけ」にする

報告書作成を効率化するのではなく、現場で写真を撮った時点でほぼ完成している状態にする設計です。協力業者や工事担当者に新しいアプリの使い方を覚えてもらう必要はありません。いつもの作業依頼書に載った QR を読めば撮影画面が立ち上がり、物件・工事はすでに紐付いているので、工事箇所を撮るだけ。事務所での「報告書づくり」という工程そのものがなくなります。

ポイント2: 既存 SaaS に頼らず、安価で自社仕様にできる

市販の現場アプリ・報告書 SaaS は、月額費用がかかる上に「自社の様式に合わせきれない」ことが多い。今回はノーコード+自社実装で構築したため、報告書のレイアウト・撮影項目・保管ルールを自社の運用に合わせて自由に決められます。月額のライセンスに縛られず、ベンダーロックインもありません。

ポイント3: 取り違え・貼り間違いが構造的に起きない

作業依頼書の QR で案件と写真が紐付くため、「どの案件のどの写真か」を人が突き合わせる必要がありません。取り違え・貼り間違い・案件の付け忘れが構造的に起きにくく、繁忙期でも品質が落ちません。

なぜ土台に kintone が向くのか(要約)

  • 政府水準のセキュリティ — ISMAP登録、ISO/IEC 27001・27017 認証、日本国内データセンター
  • 実務担当者が項目を増やせる — 工事種別・対象設備・撮影項目など、現場運用に合わせて改修できる
  • モバイル対応と外部連携が前提 — スマホ撮影、自動生成・保管・通知を後から重ねられる
  • 既存データを活かせる — 物件・オーナー・案件情報をそのまま報告書に流用できる

詳しくは → なぜ不動産業務で kintone を選ぶのか — 8つの理由 で解説しています。

成果(After)— 作業者は撮るだけ、報告書作成 20 分 → ほぼ自動

運用開始時点での実測・運用状況:

指標導入前導入後
報告書作成(1 件あたり)約 20 分(事務所で手作業)撮影のみ(ほぼ自動で完成)
写真集め → 報告書づくり別工程・二度手間なし(撮影=下書き完成)
案件と写真の突き合わせ人が手作業(取り違えリスク)QR で自動紐付け
作業者の負担写真を撮って別途共有依頼書の QR を読んで撮るだけ(習熟不要)
ツールの費用構造市販 SaaS は月額が積み上がる自社実装で月額に縛られない

クライアントの声

「工事の報告書は、オーナーさんとの信頼に直結するのに、件数が増えると後回しになりがちでした。協力業者さんに新しいアプリを覚えてもらうのも現実的じゃない。今回は "いつもの作業依頼書の QR を読んで写真を撮るだけ" で、事務所に戻ったらもう報告書ができている。しかも自社の様式どおり。"報告書づくり" という仕事が会話に出なくなりました。」

— 管理部門 責任者 / 賃貸管理会社

横展開可能性

この「作業依頼書の QR → 撮影だけ → 書類がほぼ完成」の構成は、外部の作業者や現場担当が写真を撮る業務にそのまま応用できます:

  • 賃貸管理の原状回復・修繕の完了報告
  • 設備点検・定期清掃の実施報告
  • 管理会社からオーナーへの巡回報告
  • 売買仲介の物件状況報告

既存の基幹や台帳が別システムでも、データ連携の設計込みで対応可能です。市販 SaaS に業務を合わせるのではなく、自社の様式のまま、安価に「撮るだけで完成する」仕組みを持てます。

まとめ

「工事完了報告書」のような定型書類は、1 件 20 分でも積み重なると無視できない人件費になり、繁忙期にはオーナー対応の遅れにもつながります。作業依頼書に QR を載せ、作業者は読んで撮るだけ → 報告書がほぼ自動で完成という構成なら、協力業者に手間をかけさせずに「書類を作る作業」をなくせます。しかも既存の SaaS・パッケージに頼らず、ノーコード+自社実装で安価に自社仕様にできます。

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